沖縄で横につながろう、フラットな暮らし方!ほのぼのヒロバ「こども食堂」編

地域の子どもや親、障がい者らが集まる居場所をつくろうと2015年末に、那覇市長田に子ども食堂「ほのぼのヒロバ」がオープン! 月1回、夏休み時期は毎週土曜日に開所。

地域サポートNPO法人「あごらぴあ」のフリースペースを利用し、集まってくる子どもたちに手作りの食事を提供するスペースです。

地域で精神障がい者支援などに取り組む『NPO法人あごらぴあ』、児童養護施設や里親家庭などで育った学生を経済的に支援する『にじのはしファンド』の方もボランティアで運営に参加しています。

運営に携わる東江 沙亜理(あがりえ さあり)さんにインタビュー。

「子ども、高齢者、障がい者など地域のさまざまな人が集まる楽しい場所にしたい」と利用を呼び掛ける。東江さんは以前から地域で、食事作りを中心にこどもを多く世話していた経験もあるスーパーウーマン! 明るく優しい性格に、みんなが自然にふわっと集まってきます。

どのような方が利用されていますか?

一番ちびちゃんで4歳、小学生・中学生、またボランティアの大学生を含めて約12名くらいは集まるかな。もちろん大人の方も来てOKですよ。ここの一番の大きな役割は、地域の子どもたちや大人たちに食事を一緒に楽しむ場や、ゆんたくできる居場所を作ることですね。

ちょっと昔の沖縄ってゆんたくできる場所っていっぱいありましたよね。ほら、オジーやオバーの「やしき」とか、滑り台のある公民館とか、親戚なのかなんなのか名前も知らないけど、行ったら必ず黒砂糖が出てくるおじさんのおうちに、しかもみんなで勝手に入って行くとかね(笑) よくありましたよね。いまは少なくなりましたけどね。

でもそういう地域のつながりって大切だと思うんです。子育てを、親だけなく地域で見守ることはとても大切。でも、みんなの協力がないとできません。だから、みんなにとっての「自分のおうち」のような場所作りをめざしたんです。いわゆる「やーにんじゅー」です!

温かいごはんを食べる時間というのはとっても大事。「こどもたちと美味しい食事を一緒に食べよう」ということを目指しました。だから、ここでのメニューは高級なものを食べるというよりは、サラダやチャンプルー、ポーク炒め、冷やそうめんなどの家庭料理が多いんです。チキンの煮込みやメンチカツなども人気です。

余った食材も次回また使うので、献立は前回の最後に次回のメニューを発表しています。家庭科の授業のようににぎやかで楽しい雰囲気でみんなでわいわい料理をしていますよ。「あんたのところはチャンプルーにポーク使うの? うちはシーチキンだよ!」ってね。

兄弟がいる家庭でも、一番下の小さい子だけで利用する子も多いですよ。お兄ちゃんお姉ちゃんが部活をしていたり、親御さんの帰りが遅いと、夕方に一人だけの時間になりますよね。「家族が帰ってくる時間がバラバラだから、外も暗くなってきて、さみしい…」ってなるから、そういう子たちを中心に「気軽に来てよー」って声掛けしています。「無料だからねー」「クーラーもあるよー」って(笑)

利用する際は、事前に親が登録のもとに行うのでしょうか?

いいえ、登録や紹介などしなくて大丈夫です。学校に父兄向けのお知らせの協力をしてもらったり、地域内の施設に張り紙を張って活動内容をお知らせしています。なので、お子さんも一人でふらっと気軽に来て大丈夫ですよ。

みんなで何をしているかといえば、ご飯作りやもちろんですが、そのほかにトランプしたり、お絵かきしたり、宿題したり、本読みしたりしています。最近は…そうそう、冷そうめんをしたときに、調理が「茹がく」だけだったので…、子どもたちの手伝いの時間が余ってしまって(笑)

ですので、この機会に【ほのぼのヒロバをもっと良くするには会議】をしました。「こんな本を置いてほしい」「部屋をいつもキレイにしたい」とかを話し合いました。今、その発表を紙に書いて壁に張り出しています。

とにかくこの場所は、自分の家のように自由なんです。食事のお手伝いの時は、「にんじんの皮むきしたい」「盛り付けたい」「洗い物したい」って言って、みんなで自然と役割分担ができてくるんですよ! これは不思議ですし、とっても素晴らしいですよね。こちら側から「あれしなさい」などと押し付けることはないんです。それでも、毎回スムーズに進むんです。

大人も利用できる場所なんですね。

『ほのぼのヒロバ』は子どもたちの遊び場としてはもちろん、大人が遊びにきてゆんたくしてもいいんですよ。例えば親しい人には話せないことや聞けないアドバイスなども、第3者がポンっと答えを出してくれると、すーっと腑に落ちることがありますよね。大人同士でゆんたくできる場所も、子どもと同じく少なくなっていますからね。ゆるやかな場所は大切です。

また、人生の先輩方と話していると教わることも多いんです。「ジャガイモも芽はこんなやってむいたほうがいい」とか「はんだまは鉄分が多くて、味噌汁に入れても美味しい。色は紫色だけど、大丈夫!」とかね。

地域住民の方からの差し入れや、いただきものも多いですよ。年配の方は大変元気! 家庭菜園をされる方が多く、新鮮野菜をいつももらっています!

「このゴーヤーは屋上で作ったよ、赤くなる前にいっぱい持ってきたさー。ちょっと苦いかもしれないけどね」

「この前もいただいてありがとうねー。苦くないよ、てんぷらにしたよ。とっても美味しかったよー」

「レタスがいっぱいあったから、使ってね」

「ありがとうございます! サラダにしようねー」

とかですね。地域のみなさんとの会話が自然と生まれますね。地域の先輩方に学ぶことも多く、私も勉強になります! ですからここは、子どもだけではなく、高齢者の方もゆんたくできるスペースです。

将来の夢を教えて下さい!

今、こども食堂や学習支援教室は全国的に大変増えていますよね。長田地域の皆さんにもどんどん認知されています。ですので、今は、地域のショップさんなどにいっぱいチラシを張ったりしてPR中です。これはとっても効果あるんですよ! あ、このチラシを見たラジオ番組の関係者からオファーも来たんですよ!

地域の方も「どんなねー?」「頑張ってるねー!」と遊びに来てくれます。またボランティアの学生たちもよく訪ねてきてくれます。大学生の子たちも自分より年少の子たちと遊びながら、温かいご飯も食べることができますからね。楽しいんでしょうね!ボランティア活動をするようになって、学生同士で友達などを見つけているようですよ。

沖縄にもこのような子ども食堂や学習支援って増えてきました。関係者同士も少しづつ連携を取ってきているように思います。交流をさらに深めたら、将来はTシャツやのぼりを作って、那覇地域の施設対抗で大きな運動会を開催したいなあ。また、県外にも似たような施設があれば、フェリーでみんなで遊びにいったりして、県外交流もしたいですね。

核家族化が進み、忙子育てが忙しいと孤独になりがちです。「私がもっと頑張らなければ」って思っちゃうんでしょうね。でも、「こういう横のつながりが地域にあるんだ」「育児で悩んだときも独りじゃないんだ」と知ると、親世代のみなさんも少しホッと落ち着くことができるのではないでしょうか? 助け合える関係を築いていくことは、小さな出会いから生まれますよ!

こども食堂【ほのぼのヒロバ】 フリースペース「ほのぼのヒロバ」内
開所…毎月第4土曜日午後3時~
場所…那覇市長田1-19-17スカイヒル8-101号室

特定非営利活動法人あごらぴあ
【HP】http://fields.canpan.info/organization/detail/1608572648